バイクパーツ



このページではバイクパーツの解説を致します。



アッパーブラケット

自分のバイクを前から見てみよう。フロントフォークがヘッドライトの上下で固定されているのがわかるはずだ(スクーターやフルカウルモデルでは一見わからないが、同様に2ヶ所で固定されている。小排気量のスクーターではロアーブラケットのみで固定されているものもある)。この部分をアッパーブラケット/ロアーブラケットもしくは三つ又(トリプルツリー)という。



アナログメーター

針が振れるタイプのメーター。アナログの時計と同じで、針が示したところの目盛りを読む。 これに対して、数字や記号が液晶画面に表示されるのがデジタルメーターである。



イモビライザー

特定の信号でしかエンジンがかからないようになっている近年メジャーな防犯システム。バイクの本体に信号を送れる特殊なカギを使用する。 イモビライザー搭載のモデルは、イグニッションキーに送信機、バイクの中に制御装置が入っていて、イグニッションキーを差し込んで回すと信号が制御装置に伝わる仕組みになっている。このような仕組みのため、合鍵を作られたり、鍵穴を壊されたりしても、信号が一致しないかぎりエンジンはかからない。いうなれば、バイクの中に「鍵の鑑定人」がいるようなイメージだ。



インジケーターランプ

いわばバイクの状態を知らせるランプ。ほとんどのモデルは、メーターの周りにある。ギヤをニュートラルに入れたときに点灯したり、ウインカー(フラッシャー)を点けたときに点滅するランプ、またヘッドライトをハイビーム(上向き)にする際にも光るランプなどを指す。

この他にも各種警告灯などさまざまなインジケーターがある。だいたいのモデルで、ニュートラルランプが緑色、ウインカー(フラッシャー)が/黄色、ハイビームが青色というような配色になっている。もちろん例外もある。

エアクリーナーボックス

空気をキレイにする装置。とはいっても、排気ガスをキレイにするのではなく、吸い込む方の空気をキレイにするところ。 大気中から取り込まれた空気は、このボックスでホコリや異物を取り除かれた後、ガソリンを混ぜられ、エンジンに入って爆発する。もし、エアクリーナーボックスがなかったら…ゴミがエンジンの中に入ってしまってトラブルの原因になる可能性がある。 では、どうやって空気をキレイにするか? それはボックスの中に収納されたエアフィルターが担当する。エアフィルターには、乾式・湿式・ビスカス式の3種類があり、どれを採用しているかは車種によって違う。しかし、ゴミを取り除く仕組みは基本的に同じ。目の細かいスポンジや紙の間を空気が通り、その目より大きいゴミはフィルターに付着するのだ。簡単にいうと、エアコンに付いているフィルターと一緒。しばらく使っているとゴミがたまってしまうので、メンテナンスや交換が必要不可欠となる。また、フィルターの種類によってメンテナンスの方法が違うので取扱説明書を確認するか、販売店に相談しよう。



HID

High Intensity Dischargeの頭文字を取った略称で、高照度放電装置のこと。普通の電球よりも明るく寿命の長いライトで、普通の電球とはまったくの別物。 通常バイクで使われる電球は、フィラメントが発熱、発光することによって明るさを得ているが、このHIDは、高電圧の電気を放電させたときの明るさをライトに利用している。 普通の電球がいわゆるタマ切れを起こすのに対し、HIDはフィラメントを使わないため切れるということはない。ただ、ガラスの劣化などがあるため、永久に使えるというわけではない。



LED

Light-Emitting Diodeの頭文字を取った略称。いわゆる発光ダイオード。ごく平たくいってしまえば、小さなガラス玉のようなもので、電気を通すと光を放つという構造になっている。いわゆる従来の電球と比べて、極端に強い光は得られないけど、消費電力が少ない、寿命が長い、衝撃に強いなどのメリットが多数あるので、バイクには適した素材である。 最近は、テールランプ、ブレーキランプ(ブレーキを踏むとチカッと赤く光るところ)、インジケーターランプ、ウインカー(フラッシャー)などへ電球に代わって採用されているモデルも増えてきた。マグザムのテールランプなどが代表的で、美しい光を放つ。



エンジンスライダー

エンジンの外側に取り付けることで、転倒した際のエンジンへのダメージを軽減するためのパーツ。ちなみに、クランクケース下部を守るために取り付けられているパーツはエンジンガードという。



エンジンハンガー

エンジンとフレームを結ぶプレートなどのこと。文字どおりエンジンを吊す(=hang)形で取り付けられているパーツ。エンジンとフレームを直接つなぐことにより、剛性を上げることができる。



オドメーター

今までに走った総距離を表示するメーター。スピードメーターと一体になっているものが多い。アナログの場合はメインスイッチを入れなくても表示されているが、デジタルの場合はメインスイッチを入れないと表示されない。



カーボン

宇宙技術で開発された炭素素材で、軽量でありながらも強度がある。黒っぽい色をしており、近づいてよく見てみると編み物のような繊維(ファイバー)の模様が見える。 主に外装パーツに使われ、軽量で熱にも強いのでサイレンサーのアウターとしても採用されている。 釣竿やゴルフクラブにも使われている素材だが、割れやすいのが難点。 カーボンファイバーと呼ばれることもある。



カウル

空気の抵抗を減らすため車体についているカバー。カウリングと呼ばれることもある。 バイクの場合、たとえ風が吹いていなくても、走行中は前方から風が吹いているのと同じ状態になる。もちろんなくても普通に走ることはできるけど、あれば体に当たる風を減らして疲労を軽減できるのだ。そのため、カウルは風を受け流すカタチをしており、風の抵抗を減らす工夫がこらされている。 また、車体全体のフォルムを紡錘形と呼ばれる流体力学にのっとった形に近づけることで、体積や重量は増えるものの空気の抵抗を減らすことが可能。空気抵抗が減らせればスピードアップにもつながる。現在、コンマ1秒を争うレースの分野ではこのカウルを使用することが常套手段であり必需品となっている。 カウルは、カタチや付ける場所によって名称が細かくわかれている。フルカウルは車体全体がカウルに覆われている状態。各部分の名称で、アンダーカウルはエンジンの下に付けるカウル。レース用のモデルなどに多く見られる。ハーフカウルは、フルカウルからアンダーカウルを取ったものといったイメージ。ビキニカウルは、メーターやヘッドライトのあたりに取り付ける小さめのカウル。テール・リヤ・シートカウルはシートの後方に取り付けるカウルのことをいう。 カウルのことをフェアリングという場合もある。



カラー

バイクでは主にベアリングとベアリングの間を埋めるパイプ状の部品を指すことが多い。ホイールのベアリングのカラーをセンターカラーといい、その他にも、スイングアームピボット内部のピボットカラー、ホイールベアリングとフロントフォークの間のサイドカラーなどがある。



キャリア

荷物を載せるための台。ヒモがかけやすいように荷かけフックが付いていたりする。前に付いていればフロントキャリア、うしろに付いていればリヤキャリアと呼ぶ。タンクの上に取り付けるタイプのキャリアもある。 ロングツーリングなどで荷物が多くなる場合、これがあるとないとでは積載のしやすさは大違いだ。



グラスウール

多くのリプレイスマフラーに使われている消音材のこと。サイレンサー内部のパンチングパイプと呼ばれる多数の穴が空いたパイプの周りに巻き付けられる。その量によって音質、音量が変化する。 経年劣化してしまうので、メーカーの純正パーツには基本的に用いられないが、音質に配慮して少量採用する車種もある。



グラブバー

後部シートに沿うように取り付けられたタンデムライダーが使う握り棒。あると格段にタンデムがしやすくなる。グラブバーがない車両にはシートにタンデムベルトがついていたりする。 また、二人乗りをしない場合は荷掛けフックとしても使える。



サービスマニュアル

1台のバイクの整備方法を詳しく解説した本のこと。どんな部品が、どのように組まれているのか。ナットやボルトを締めるときの力はどのくらいかなどが載っている、いわばそのモデル専用の分解/組立設計図。メーカーが発行しており、メンテナンスを行なう販売店では常備されている。どんなバイクにもサービスマニュアルはあるが、絶版になったバイクの中には、すでに手に入れるのが難しいものもある。 関連事項として、サービスマニュアルと合わせて使用する、1台のバイクに使われるすべてのパーツの番号をまとめたパーツカタログという本も存在する(パーツカタログは、ヤマハのWEBサイトで公開している)。



サーモスタット

多くの人は、バイクと関係ないところで聞いたことがある単語だろう。温度に反応してスイッチが自動的に入ったり切れたりする装置のことで、エアコンやコタツや冷蔵庫などで、一定の温度に達しすると切れたりする。 バイクの場合は、エンジンの温度管理のために使用されている。温度が高すぎても低すぎてもエンジンは性能を発揮することができない。そこでオイルクーラーやラジエターなど、エンジンを冷却するパーツとエンジンをつなぐホースの途中に陣取り、冷却装置に冷却水(エンジンオイル)を流してエンジンを冷やすか、それとも冷却装置への循環を止めてエンジンを温めるかの判断を自動的にくだしているのがサーモスタットなのだ。 仕組みはコンピューター制御かと思いきや実はアナログで、バイメタルと呼ばれる熱膨張率の違う2つの金属を張り合わせた弁を使っている。当然、熱せられれば両面で伸び具合が違うので片側に反る。これが動弁装置となって弁を開いたり閉じたりしているのだ。 また最近では、ある一定の温度になると形が変わる性質を持つ形状記憶合金を利用したサーモスタットも登場している。この2つの違いは温度に対する弁の開閉スピード。バイメタルが温度の変化に合わせて徐々に開閉を行なうのに対し、形状記憶合金は一定の温度に達するまで弁が開かないのでより早くエンジンオイルの温度を上昇させること 。



サイドカバー

シートの下、車体の横についているカバーのこと。中はエアクリーナーボックスになっていたり、バッテリーが入っていたり、モデルによってさまざまだが、中身を雨風から守るのが主な役目。比較的バイクの見栄えを左右するパーツなので、かっこいいロゴが入っていたり、きれいな色で塗られていたりする。カタチもモデルによってさまざまだ。



サイドスタンド

左のフットレストの下あたりに取り付けられた、駐輪の際にバイクを支える棒のこと。自転車にも使われている、車体を傾けて停めるタイプのスタンド。



シートレール

シートを車体に取り付けるためのパイプ(サブフレーム)のこと。通常は、フレームに溶接されていて、そこから後方に伸びている。 モデルによって形状はさまざま。公道を走る一般的なモデルは荷物や2人乗りすることを考えてテールランプあたりまでシートレールがあるが、その必要性がないレーサーはかなり短い。



車載工具

バイクを買ったときから付いている工具のこと。 車載工具を見たことがないという人は、サイドカバーの中とかシート下に入っていることが多いから、探してみよう。ただし、あくまでも緊急時に使う非常用の工具だということを覚えておこう。



純正パーツ

バイクが新品のときについている、バイクメーカー指定のパーツのこと。

たとえば、立ちゴケでへこんでしまったマフラー。新車購入時に装着されていたのと同じものを販売店で注文すれば、それは純正パーツになる。用品店などで違う形のマフラーを購入すれば、それがたとえ自分のバイク専用に作られたものであっても純正パーツとは呼ばない。

また、販売が終了してしまったモデルの純正パーツは、時間が経つと生産が終わってしまうものもあるので注意。

メーカー以外が作っているものを「社外パーツ」や「アフターマーケットパーツ」という。ヤマハではパーツリストがWEBサイトで見られるようになっているので便利だ。



水温計

「水」といっても単なる水ではなくて、エンジン冷却水の温度を計測して表示するもの。 エンジンは熱すぎても冷たすぎてもダメ。ということで、内部を流れる冷却水の温度は、エンジンの状態を知る目安になり、だいたい80度前後がベストな状態といわれている。表示の方式にはアナログとデジタル式があり、目盛りのないアナログ式の水温計ならH(HOT)の位置ではなく、ほぼ真ん中の位置をキープしていれば正常だといえよう。



ステー

stay=支える、という意味。バイク用語でも意味はほとんど同じで、例を挙げればヘッドライトを支えているヘッドライトステーや、ミラーをハンドルに固定している棒状のミラーステーなどが代表的。



スポイラー

超高速域では車体下に潜り込んだ風が車体を浮き上がらせ、エンジンの力を100%路面へ伝えることができなくなることがある。そこで風の抵抗をうまく利用して車体を地面へ押しつけているパーツがスポイラーだ。 とくに四輪では積極的に取り入れられ、F1マシンなどはスポイラーの塊といっていいほどたくさんのスポイラーが付いている。もちろん、重量増や空気抵抗増などのデメリットもあるのだが、それにも増して車体を浮き上がらせないほうが速く走れるという寸法だ。



スロットルケーブル

スロットル操作(右手でスロットルグリップをひねる動き)を燃料供給装置(キャブレターなど)に伝えるケーブル。スロットルをひねるとケーブルが引っ張られて、キャブレターの弁が開く仕組みになっている。イメージとしては、操り人形のヒモみたいなもの。手元の操作で遠くのものを動かすためにある。

運転中はこのチューブの中をケーブルが常に動いている。サビて切れてしまうと発進も加速もできなくなってしまう。もし、スロットル操作をしていて「何だか重いな」と感じたら、すぐに販売店に相談しよう。



セパハン

セパレートハンドルの略。その名の通り、一本の棒の両端にグリップが付いているバーハンドルとは違い、左右で分割(セパレート)されたハンドルになっている。

バーハンドルとの一番の違いはハンドルポジションが下げられること。おのずとライディングポジションは前傾姿勢になるため、空気抵抗を減らせたり、重心が前に移ることでよりスポーティなライディングが可能となるため、主にロードレース用の車両に用いられる。



センタースタンド

サイドスタンドとは違い、オートバイを直立させた状態で停めておけるスタンドのこと。 リヤタイヤが浮いた状態で停められるため、チェーンの注油やタイヤをチェックするときなどのメンテナンス性にも優れている。 センタースタンドをかけるコツは、教習所でも教えられることだが、車体を直立させ、センタースタンドの両先端が地面に接地したのを確認してから持ち上げること。



タコメーター

エンジンの回転数を表示するメーターのこと。回転数とは、クランクシャフトが一分間に何回転するかを示したもの。たとえば6000r/minなら、一分間に6000回転するようなスピードでクランクシャフトが回転していることを表す。スロットルを開けると、回転数は増えるが、3速から4速のようにシフトアップをすると回転数は減少する。逆にエンジンブレーキを使うときなど、シフトダウンをすると回転数は一気に上昇する。 一定回転数以上はレッドゾーン(赤い目盛り)になっていて、エンジンへの負担のかけすぎを防止する目安になっている。アナログ式が一般的だが、目盛りをデジタル表示するメーターを採用しているモデルもある。



チョーク

エンジンを始動しやすくするためにキャブレターに組み込まれている機構のことで、このレバーを引くとエンジンがかかりやすくなる。たとえば真冬の朝方は、バイクに乗ろうとセルスイッチを押してみても、芯から冷え切ったエンジンはなかなかかかってくれない。そんなときに役立つ。 空気の通り道を狭くすることでガソリンの濃度を高める(もしくは、空気の通り道はそのままでガソリンを濃くする)という仕組みだ。 なお、チョークを引きっぱなしで走っていると、プラグがカブってしまう可能性がある。暖機が済んでアイドリングが落ち着いたら、チョークはすみやかに戻すこと。